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救急科・救急災害医療部

診療科からのお知らせ/コラム

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診療科紹介

当院は、2011年4月から、特に重症度や緊急性の高い救急患者さんに対応する施設である「救命救急センター」の認可をうけました。しかし、それまでとかわらず、たとえ軽症であっても、また来院方法(救急車での来院か、そうでないか)にかかわらず、急に具合が悪くなった方に対応しています。 また、救急外来では、小児科領域と産婦人科領域の患者さん以外は、昼夜や休日を問わず、まず救急医が初療し、その後に必要に応じて各科専門医に相談する、という運営方式をとっています。
お困りのかたは、まずお電話でご相談ください。
ただ、年々、重症の方の受診率が増えています.症状によってお待ちいただく時間があることをお許しください。

また,当院は災害拠点病院の指定も受けています。国内,時に国外の災害地に災害医療チーム等を派遣しています。そのため,救急外来が突然あわただしくなったり,診療スタッフの配置が換わることがあります。しかし,皆様の重症度や緊急度に合わせて最善をつくしますので,ご理解ください。

診療内容

当院は港北区にありますが、周囲の緑区、都筑区、には救命救急センターがありません.当院の救命救急センターは、1階にある救急外来(ER)と一泊経過観察入院床のER病棟、4階の救命ICU 4床と救命救急病棟17床を駆使して、この地域の救急診療に当たっています。当救命救急センターでは,次世代の救急科専門医を育成するために,2022年度は6名,2023年度も新たに6名、そして2024年度もさらに3名の救急科専攻医を受け入れました。また,救急救命士も2名雇用しています。このように救急医療分野の後進の育成を進め,病院外にも活動の場を拡げ,より一層地域の救急医療体制充実に参加して参ります。大変申し訳ないことですが, 2020年から始まった新型コロナウイルス感染症の影響で,当院では救急車や救急患者さんの受け入れ数が減っていました。感染予防の観点から,一度に救急外来で対応できる患者さんの数に限りが生じ,救急車の受け入れをお断りせざるをえなかったことや,コロナ病床数の不足などが原因です。しかし,2022年度はこの問題に,病院が一団となってとりくみ,8,956台の救急車をお受け入れしました。さらに2023年度は10,259台にまで受入れ台数をのばしました。これは1991年の開院以来,最多の台数です。ただ,それでもお断りせざるを得なかった救急車の割合は,全搬送依頼件数の26.3%に及んでおり,まだまだ地域社会の要請に応えるべく改善が必要と考えています。これからも地域に必要とされる医療を提供できるよう,なお一層の努力をいたします。(詳しくは診療実績をご参照ください)また,当救命救急センターの所属職員には,日本DMAT (Disaster Medical Assistance Team)や国際緊急援助隊 (JDR: Japan Disaster Relief)に所属する職員もいます。2018年度は,平成30年7月豪雨,北海道胆振東部地震,モザンビーク・サイクロン被害支援,2019年度は,台風15号,19号支援,新型コロナウイルス感染症が多発したクルーズ船対応,2020年度からは神奈川県庁の新型コロナウイルス感染症対策本部の本部活動,2022年度にはトルコ・シリア地震支援、2023年度は能登半島地震支援などに赴いています。

救急外来への受診を希望される患者さんへのお願い

  • 救急外来に来院されますと、まず看護師が、簡単な病歴と状態の把握をさせていただきます。その時判断された重症度や緊急度によって、診察順位がかわりますので、必ずしも来院された順番通りに診療させていただくわけではありません。ご了承ください。
  • 来院されるときには、可能なかぎり、事前に救急外来にお電話をお願いします。
  • また、可能なかぎり、他院から受けている処方薬の内容や、過去の疾患の履歴などがわかるよう、お願いします。
  • たとえ軽症のように思えても、突然発症した胸痛や頭痛、体の麻痺などは、一刻を争う疾患であることもあります。救急車をお呼びください。
  • 当院では、極力大勢の患者さんに対応していますが、その体制を維持するため、入院が必要と判断されても当院では入院していただけず、やむなく他院に転院していただくこともあります。ご了承をお願いします。
  • 当院は、救命救急センターとして、医学生、臨床研修医や救命救急士の養成に勤める使命を帯びています。いろいろな立場の者が診療にあたることをご了承ください。
  • 尚夜間や休日に受診され緊急な処置等の対応が必要ではなかった場合、時間外選定療養費が発生する場合があります。御了承ください。

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スタッフ紹介

  • 救命救急センター長

    中森 知毅/ なかもり ともき

    卒業年次 平成2年
    専門分野 救急医学、神経内科学、脳卒中学、災害医学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医・指導医、日本内科学会認定内科医・指導医、日本神経学会専門医・指導医、日本脳卒中学会専門医・指導医、社会医学系専門医・指導医、慶応義塾大学医学部客員講師(救急医学)、福島県立医科大学非常勤講師

  • 救急科部長

    中村 俊介/ なかむら しゅんすけ

    卒業年次 平成5年
    専門分野 救急医学、脳神経外科学、脳卒中学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医・指導医、日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本リハビリテーション医学会臨床認定医

  • 救急災害医療部副部長

    三田 直人/ みた なおと

    卒業年次 平成18年
    専門分野 救急医学、災害医学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医、日本内科学会認定内科医・指導医、社会医学系専門医・指導医

  • 救急科副部長

    宮本 大輔/ みやもと だいすけ

    卒業年次 平成18年
    専門分野 救急医学、小児救急医学、集中治療医学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医、日本小児科学会認定専門医・指導医、日本集中治療医学会専門医

  • 救急科医師

    照屋 秀樹/ てるや ひでき

    卒業年次 平成9年
    専門分野 救急医学、小児救急医学、小児集中治療学

    学会専門医・認定医:

    日本小児科学会認定専門医、麻酔科標榜医、臨床研修指導医、日本医師会認定産業医、医療管理政策学修士(MMA)

  • 医師

    高田 志保/ たかだ しほ

    卒業年次 平成12年
    専門分野 救急医学、内科学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医、日本内科学会認定内科医

  • 医師

    入福浜 由奈/ いりふくはま ゆな

    卒業年次 平成21年
    専門分野 救急医学、集中治療医学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医、日本集中治療医学会集中治療専門医

  • 医師

    植地 貴弘/ うえち たかひろ

    卒業年次 平成22年
    専門分野 救急医学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医、日本内科学会総合内科専門医

  • 医師

    早川 達也/ はやかわ たつや

    卒業年次 平成26年
    専門分野 救急医学、小児医学、産業医学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医、日本小児科学会小児科専門医、日本病院総合診療医学会認定医、日本アレルギー学会専門医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医、臨床研修指導医、面接指導実施医師

  • 医師

    竹下 諒/ たけした りょう

    卒業年次 平成26年
    専門分野 救急医学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医

  • 医師

    宮城 隆志/ みやぎ たかし

    卒業年次 平成26年
    専門分野 小児救急医学、救急医学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医

  • 医師

    柴崎 貴俊/ しばさき たかとし

    卒業年次 平成28年
    専門分野 救急医学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医

  • 医師

    首藤 瑠里/ しゅとう るり

    卒業年次 平成28年
    専門分野 救急医学

    学会専門医・認定医:

    日本救急医学会救急科専門医

  • 医師

    野中 厚志/ のなか あつし

    卒業年次 令和2年
    専門分野 救急医学
  • 医師

    鐘ヶ江 紘典/ かねがえ ひろのり

    卒業年次 令和2年
    専門分野 救急医学
  • 医師

    小林 俊也/ こばやし としや

    卒業年次 令和2年
    専門分野 救急医学
  • 医師

    廣岡 志紀/

  • 医師

    大泉 泰彦/

  • 医師

    冨田 和孝/ とみた かずたか

    卒業年次 令和3年
    専門分野 救急医学
  • 医師

    木戸 允也/ きど たかや

    卒業年次 令和2年
    専門分野 救急医学
  • 医師

    長竹 芳紘/ ながたけ よしひろ

    卒業年次 令和4年
    専門分野 救急医学

診療実績

年度 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
 ER受診患者数 26,242 24,867 24,630 24,484 16,849 18,045 23,009 25,111
 小児科での受付 8,290 7,691 7,334 7,316 3,154 4,847 6,958 7,870
 小児科率 31.5% 30.1% 32.0% 29.0% 18.3% 26.2% 30.2% 30.1%
 上記以外 17,952 17,176 17,296 17,168 13,695 13,198 16,051 17,241

  

 救急車  受け入れ台数 6,660 6,499 6,768 7,185 5,650 6,971 8,956 10,259
 断った台数 1,090 1,333 106 1,300 2,215 3,835 5,091 3,651
 お断り率 16.4% 16.3% 14.2% 14.7% 27.4% 31.8% 36.2% 26.3%

 重症度等 CPA

248 259 254 257 291 284 330 308
 重篤 192 173 206 220 200 221 304 283
 重症 1,123 996 877 998 994 1,090 1,157 1,277
 外傷 4,152 3,906 3,969 3,876 2,818 2,816 3,132 3,099
 休日予約(救急再来) 570 552 567 594 507 675 1,269 1,705
 産婦人科 931 773 680 782 717 592 620 571
 入院者数 6,010 5,993 5,419 5,901 4,718 4,793 5,504 6,037
 総入院率 22.9% 24.1% 22.0% 24.1% 28.1% 27.3% 23.9% 24.0%
 救急車で来院した人の入院数 2,863 2,743 2,815 2,796 2,489 2,728 3,370 3,524
 救急車入院率 43.0% 42.6% 41.6% 39.4% 44.7% 40.0% 37.6% 34.5%

 

 2023年度、救急外来から6,037人の患者さんが入院されましたが、そのうちの629人が救急科の患者さんとして入院されました。救急科が担当させて頂いた患者さんの内訳は下記となります。

 

2023年度救急科入院玲(629人)の内訳

 疾患 人数
 心肺停止 294
 中毒 48
 外傷 46
 ショック 32
 アナフィラキシー・アナフィラキシーショック 21
 敗血症・敗血症ショック 21
 肺炎 21
 腎孟腎炎 10

 

2023年度救命救急センターの学会発表等の業績

 

当院の災害対応について

 当院は災害拠点病院として,平素から災害対応に備えています。

国内災害に対応するDMAT (Disaster Medical Assistance Team)隊員18人(医師7人,看護師10人,ロジスティシャン1人),神奈川県内の災害に対応するDMAT-L隊員6人(看護師4人,薬剤師1人,理学療法士1人)を擁しています。

 また,救命救急センターに所属する医師や看護師は,横浜市内の救急・災害事案に対して,YMAT (Yokohama Medical Ambulance Team) として現場出動をしています。

その他,職員の中には国際緊急援助隊医療チームとして,国際協力機構から国際災害に派遣される者もいます。