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肝臓・胆道・膵臓手術の取り組み

 2022年は肝切除術32例(腹腔鏡7例、胆道再建術3例)、膵切除術25例(腹腔鏡11例)、合計57例の手術が行われていて、手術死亡例はありませんでした。肝臓・胆道・膵臓の手術というと、お腹を大きく開けて臓器を切り出す手術でした。また術後合併症のため危険な手術というイメージを持たれる方もいらっしゃると思います。最近では医療技術の進歩、病院の手術データ登録制度により、手術の安全性が高まっています。安全を担保したうえで技術の進歩もみられます。胃や大腸の疾患では腹腔鏡やロボットによる低侵襲手術が標準となっています。医療技術や機器の進歩により肝臓や膵臓疾患にたいしても安全に低侵襲手術を行うことが可能となってきました。当院は胃、大腸のロボット専門医と協力して腹腔鏡手術に取り組んでいます。一方で、進行している病変に対しては開腹術で血管合併切除術、胆道再建術など根治を目指した拡大手術を行っています。当院は横浜市北東部地域の中核病院として多くの科が連携して診療にあたります。肝胆膵疾患のすべての症例を消化器内科、外科カンファでの話し合いを通じて治療方針を決定しています。いろいろな疾患を抱えた方に対しても病院一丸となって治療に取り組んでいますので、癌に特化した病院にはない安全性と安心を提供していきます。