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心臓植込み型電気的デバイス 着用型自動除細動器(LifeVest)

着用型自動除細動器(LifeVest)
着用型自動除細動器(LifeVest)の目的

いずれの重症心室性不整脈発作も前触れもなく突然起こることがほとんどであり、いつ起こるか発作を予期することは不可能です。とくに心室細動の場合、突然死や脳障害を防ぐためには、発作が始まって4分以内に停止されることが必要です。病院に入院中ですぐに除細動できる場合、もしくは、発作時にたまたま近くに人がいて、側にAED(自動体外除細動器)があれば良いのですが、救急車を呼んでから現場に到着するまで数分かかるのが実状です。心室細動を発症して除細動を受けるまですぐに心臓マッサージなどの処置を受けなかった場合、例えその後到着した救急隊に除細動を受けて正常な脈に戻っても脳に重大な障害を残して社会復帰できない例がほとんどです。

これらのこととは対照的に、LifeVestは第三者の支援が必要ありません。LifeVestは常時心電図を連続して監視及び解析し、危険な不整脈であると判断すれば自動的に電気的除細動を行います。着用型自動除細動器 LifeVestは突発性心停止に対する治療選択肢の1つであり、植込型除細動器(ICD)のように胸部に植え込むのではなく、常時体の外から着用します。

LifeVestは心室頻拍又は心室細動による心臓突然死のリスクが高いが植込み型除細動器(以下「ICD」という。)の適応の可否が未確定の患者さん、又はICD適応だが患者さんの状態等により直ちにはICDが植え込めない患者さんが対象です。除細動治療を目的にICDの適応の可否が確定するまでの期間、又はICDの植込みを行うまでの期間に使用します。日本で認められている使用期間としては最大でも3ヶ月ですので、その間に次のしかるべき治療を検討することとなります。