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使用機器について 先端電極冷却機能付きアブレーション・システム

先端電極冷却機能付きアブレーション・システム(イリゲーション・システム)
イリゲーション・システムとは

通常の高周波カテーテル・アブレーション(焼灼術)システムでは、カテーテル電極が直接当たっている心筋の表面は良く治療できますが、心筋の深くには治療の高周波エネルギーがあまり到達できませんでした。したがって、不整脈の原因が心筋の壁の深くに存在している場合にはなかなか成功しないこともありました。その問題点を克服するために、開発されたのが先端電極冷却機能付きアブレーション・システム(イリゲーション・システム)です。

このアブレーション用電極の先端には小孔があいていて、高周波エネルギー通電中に生理的食塩水を灌流させることができます。これによって十分なエネルギーを通電させることが可能になり、その結果心筋深くまで治療効果を及ばせることが可能になりました。また別の問題であったアブレーション治療中に電極先端に発生する血栓の可能性も、この生理的食塩水の灌流により格段下げることができるようになりました。すべてのアブレーション治療にこのシステムが必須なわけではありませんが、このシステムの出現によって、アブレーション治療の成功率と安全性が大きく高まったことは確かです。