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メール相談から学ぶコロナ感染拡大時におけるメンタルヘルス(第12回)2020年10月13日

病院からのお知らせ

勤労者メンタルヘルスセンター長  山本晴義

事例⑫ 国籍のせいで周囲から孤立しています。

(相談者 女性 40代 パート)

【相談メール】

中国国籍です。分譲マンションに入居していますが、新型コロナウイルスの感染が広がり始めたあたりから、周囲から孤立しています。中には露骨に嫌な顔をする人もいます。「ウイルスが蔓延したのは中国のせいだ」という思いがあるのかもしれませんが、少なくても私たち家族には何の責任もないことです。夫は「あなたのせいじゃない」「気にしなくていい」と言ってくれます。職場の同僚も良い人たちばかりです。しかし、このままでは夫も不憫ですし、子どももいじめられるのではないかと心配です。買ってしまったマンションですが、転居した方が良いでしょうか?

【回答メール】 

生活の基礎が「衣食住」と表現されるように、住まいについての悩みはメンタルヘルスに大きく関係しています。
経済的な余裕があるなら、転居も確かに1つの対処方法です。ただ、今回の悩みは今のマンションに入居し、かつコロナウイルスの影響から突如発生したもの。転居したとしても、その先の人間関係がずっと良好だという保証はありません。

そのため、基本的には、今の環境に適応していくことが重要となります。

世界的な心理学者カール・ロジャーズは、人間関係について「2:7:1の法則」を唱えています。
「10人いれば、2人は無条件で肯定的な人、7人はその時によって変わるどちらでもない人、1人は何をしても気が合わない人」というものです。つまり、「どうしても合わない人はいる」と割り切ることも必要なのです。
反対に、あなたに対して無条件で肯定的な人もいます。ご主人がそうです。また、職場の方々も肯定してくれているようですね。うまくいっている事まで変えてしまうことはありません。そのような方々と楽しく過ごす時間をまずは大切にしてください。
休みの日に夫婦や家族で一緒にできる趣味などがあれば、さらに有意義になります。また、オンラインツールを使った会合も増えていますから、定期的に人と交流できるような場を新たに持っても良いでしょう。
うまくいっていない事については、何でも構わないのでとにかく違う事にトライしてみてください。こだわりすぎず新たな事を試し、少しでもうまくいったならそれを続けてみましょう。
近所付き合いは確かに大事ですが、まずは大切な人たちとの時間を充実させ、それ以外の事には少しの“変化”をつけてみてください。とらわれる必要はありません。

【対応のポイント】

環境がストレスの原因だと考えれば、一見するとその環境を変えれば解決するように思えます。機械トラブルのように、明らかな原因を取り除けば解決するというならよいのですが、人間関係はそう簡単にはいきません。ましてや今回は、ウイルスや国籍など色々なものが絡み合っています。このような場合は、状況を大きく変えようとするあまり、うまくいっている事ごと変えてしまわないよう、注意が必要です。今できている事を保ちつつ、すぐにでも取り組めそうな小さな事から始める方が、労力は少なく、取り返しもつきやすいでしょう。小さな歯車が大きな歯車を動かし、やがて全体を動かしていくというイメージで勧めています。

※ 実際に送られてきた相談メールを参考に、相談者のプライバシーを考慮して作成しています。


勤労者こころのメール相談(mental-tel@yokohamah.johas.go.jp)
勤労者メンタルヘルスセンター山本晴義センター長(心療内科医)が自らお答えするメール相談です。年中無休の24時間、無料でお受けしており、24時間以内にご返信いたします。

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登録日:2020年10月13日

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